残念ながら、日本より出回ってます。
教育省 問題校は特別指導
六月二十六日は『世界麻薬撲滅デー』。この日、タイ各地では、さまざまな麻薬撲滅キャンペーンが実施された。
タイ麻薬制圧委員会では、国民の関心を高めるために、白い洋服を着用してのイベント参加を呼びかけた。これを受け、麻薬蔓延の温床のひとつである風俗施設でも白い洋服の着用を義務づけるところがあるなど、麻薬撲滅への関心はなかなかの高まりをみせているようだ。またタイのテレビ局「チャンネル5」では特別番組に警察高官や芸能人らが出演、視聴者から麻薬密売に関する情報などを受け付けていた。
バンコク郊外のショッピング&エンターテイメントスポットである「フューチャーパーク・ランシット」では、二十三日―二十六日まで展示会、コンサートなどのイベントを開催、最終日にはサン警察庁長官が招かれ、毎年恒例となっている麻薬撲滅に貢献した芸能人を表彰した。
麻薬制圧委員会のティラパット副事務局長によれば、これまで覚醒剤の主流だった「ヤー・バー(ヤーは「薬」、バーは「バカ」という意味のタイ語)」と呼ばれるアンフェタミン系の錠剤は取り締まりが強化されたこともあり、流通量が減少してきたが、これに代わって、現在流行しているのが「ヤーE」、または「エクスタシー」と呼ばれる覚醒剤という。
以前、このエクスタシーは一錠千五百バーツと高価だったことから、裕福な大学生の間で流行っているだけだったが、今では三百―六百バーツと値段も下がり、一般の学生も入手できるようになった。
一九九九年にエクスタシーを経験したことのあるバンコク都内の学生寮に住む学生は一二・四%に過ぎなかったが、昨年はこれが六二%に急増している。
エクスタシーの最大生産国はオランダ。そのため、まずはヨーロッパで流行した。タイには留学生が持ち込んだのが最初といわれている。エクスタシーはヤーバーと比較して覚醒作用が十倍以上強いため、過度に摂取すると、ショック死を起こす危険性が高く、タイ警察も危機感を強めているところだ。最近ではオランダ警察も取り締まりを強化しており、先日は一千五百万錠を押収している。
教育機関での覚醒剤・麻薬蔓延はタイが抱える大きな社会問題のひとつだ。二十六日には、ラムカムヘン地区のコンドミニアムで開かれていたコカインパーティが警察の手入れを受け、若い男女十九人が逮捕された。ここでは、使用済みのコンドームも押収されており、エイズを初めとする性病感染も心配されるところだ。
なお、教育省では、学生の二%が覚醒剤を購入していることが発覚した学校には、特別予算を投入し、適切な指導をしていく方針を発表している。
タイ週報